運動と脳の関係㉓
運動と脳の関係について、
シリーズでお届けしています。
一年生の頃は、強いストレスを感じるたび、
ルームメイトと一緒に寮の階段を走って上り下りした。
そのように、運動で脳を管理する方法を彼女は
ネーパーヴィルで身つけた。
それこそが、私が本書で伝えたいメッセージなのだ。
「最近は時間が何かに吸い取られていくような感じです。
寮生の世話とか授業とか・・・」
と、ジェシーは嘆く。
「運動する暇がないときは、つくづくその余裕があればと
思います。大量の試験を前にして、ストレスでまいりそうな
時には自分に言い聞かせるんです。
大丈夫、あなたは解決する方法を知っているわよって。
自分には頼れるものがあると思うと、ホッとします。
それがなかったら、何かを食べたりして紛らわすしかないでしょう。
でも、運動が脳の働きを活発にしてくれるとわかっているから、
とにかく運動しようって思えるんです。
もし、ネーパーヴィルの体育の授業がなかったら、
こんなことはわからなかったでしょうね」
多くの人と同じように、
私も体育なんかどうでもいいと思いながら育った。
いくらか楽しみはしたが、覚えている限り、体育の授業で
何かを学ぶということはなかった。
大人になって、教師や医者を前にして
「運動は気分や注意力、自信、社会性にプラスの影響を及ぼします」
と講演するようになっても、体育がその手段になるとは
思いもしなかった。
私の経験では、体育は運動(エクササイズ)をするものではなく、
むしろ逆に運動する気をなくさせるものだった。
内気な子や不器用な子、病弱な子 -つまり、運動の効果を
最も得られるはずの子どもたちー が押しのけられ、ベンチで
他の子の活躍を眺めているなんて、なんと残酷な皮肉だろう。
当時なら、ジェシー・ウォルフラムのような生徒はのけ者にされ、
恥ずかしい思いをしながら過ごすしかなかったはずだ。
私は何年も、多くの患者から体育で屈辱を味わった話を
聞かされてきた。
次回に続きます。
ジョン.J.レイティ著
「脳を鍛えるには運動しかない」
~最新科学でわかった脳細胞の増やし方~ より
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Wakayama
参考書ソムリエカウンセラーのブログ
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