運動と脳の関係①
運動と脳の関係について、
今回からシリーズでお届けします。
参考書籍を先に紹介させていただきます。
ジョン.J.レイティ著
「脳を鍛えるには運動しかない」
~最新科学でわかった脳細胞の増やし方~
① 運動と脳に関するケーススタディ
シカゴの西、ゆるやかな丘に建つレンガ造りの
ネーパーヴィル・セントラル高校の地階にある天井の低い
部屋には、何台ものランニングマシンとエアロバイクが
並べられている。
午前7時10分、入学間もない新入生の一群が眠そうな顔で
運動器具にもたれかかっている。
これから、体育の時間が始まるのだ。
引き締まった体つきの若い体育教師、ニール・ダンカンが
その朝の課題を説明する。
「ウォーミングアップが終わったらトラックに出て走るぞ」
ダンカンは黒いショルダーバッグを開いた。
中には腕時計式のデジタル心拍計と、胸に装着する心拍数感知
ベルトがぎっしりと詰め込まれている。
ストップウォッチ機能を兼ね備えたものだ。
「いいかい、一周走るたびに赤いボタンを押すんだ。そうすれば
一周にかかったタイムがわかる。そうやって4周まできっちりと
時間を測るんだ」
彼はそこで言葉を切り、まだ眠そうにしている生徒たちを見回した。
「走り終えたら青いボタンを押すんだ。そうすればストップウォッチは
止まる。目標はできるだけ速く走ること。
それから、大切なのは心拍数を185以上に上げること」
新入生たちは一列になってダンカン先生の脇を抜け、
大きな音を立てて階段を駆け上がり
重い金属製のドアを押し開けた。
運動場に出るとすぐ、いくつかのグループに分かれて
トラックを走り始めた。
さわやかな10月の朝。
空にはうろこ雲が浮かんでいる。
これは昔ながらの体育の授業ではない。
一連の教育実験における最新の取り組み、
「0時限体育」 である。
(その名称は1時限の前に組み入れられたことによる)
これは、型破りな体育教師のグループが始めたもので、
その結果、ネーパーヴィル203学区の生徒19,000人は
全国一健康になり、成績も目覚ましく向上したのだ。
次回に続きます。
ジョン.J.レイティ著
「脳を鍛えるには運動しかない」
~最新科学でわかった脳細胞の増やし方~ より
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